神様のシナリオ
 


それって、イッチーがそばにいるからじゃないのかな?

だってほら、第1章あたりでイッチーの結界がどうちゃらこうちゃら~、って言ってたし。

「これは、どういうことかしら」なんてイッチーが呟いてるあいだに、佐鬼さんが帰ってきた。

「すいません、お嬢様はまだ帰ってきてないようなんです。でも、奥様が通すようにって言ったから、客室へお通ししますね」

僕、鬼の親戚なんていたっけなぁ。

……あ、それともイッチーかな?


「じゃあ、案内しますから、こちらへどうぞ」

イッチーは囁くような声(気持ちのいいもんじゃないね、囁かれるのは)でこう言った。

「何か、あなたにとって非常識なことがおきても、気にしないで」と。

いや、非常識なことが目の前で起これば気にしちゃうのが普通なのに……。

僕に非常識なものを見て、非常識な態度を取れって言ってるようなものだよね。

そんな非常識満載のディナーはご遠慮願いたいけど、ここまで来ちゃったわけだし、後にはひけないな。

……なんて、嘘なんだけど。


 
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