black rose


いくら私でもそれは同情してしまう。
そりゃあ意地でも勉強しなくちゃいけ
なくなるな。

うん、とひとり心の中で思っている
私であった。
と、ここでふと思ったことがある。

もし再試に受からなかったら・・・。


考えただけでも死ぬ。

いや、確実に再試になった時点で
死ぬな。

「美音ちゃん?大丈夫?
 顔真っ青だよ。」

「えっ?うん…。
 だ、大丈夫だよ。」
アハハハハ・・・。
私は苦笑いを浮かべた。

もう考えない方がいいかも。

ただただ私は燐が無事でいられることを
願った。


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