嵐の如く~俺様ヤンキーX最強姫+龍・飛翔編~
 杏子の前では…敏腕スナイパーの俺も…何処か抜けていた。


 女性とこうして部屋で暮らすには…初めての経験。

 俺は男色家…自分はゲイだと思っていた。
 でも…杏子に対して…恋心が芽生えていた。



 自分は…女性を一人前の男として愛せることに気付き…嬉しかった。


 「……紫岐…行くの?」


 「ああ~」


 俺は杏子の前で…銃に弾を詰める。


 「今まで…紫岐はどれくらいの人を殺したの?」


 「さあな…星の数くらいかな…」



 「……」


 「マフィアの世界は強い者が弱い者を支配する非情の世界だ。俺が生きながらえる
為には…人を殺すしかなかった」


 唯、自分が生きていくために人の命を奪う。
 そんな理不尽なコトがどこまで通用するか…考えたコトはない。


 父上も母上ももうこの世には居ない。


 もう…いつ死んでもいいと思った時に…トーヤさまの顔を与えられた。



 『黒龍』のドンの影武者として生きるトコを余儀なくされた。

 

< 400 / 402 >

この作品をシェア

pagetop