ネコ専務シリーズ
大天使のナグルケルが表彰状を厳かに
読み上げ、他の2人がヒューヒューと
口笛を吹き、おめでとうと言いながら
パチパチ拍手する。

ネコ住職は、なんだかなあと思いながら
も、ありがとうと表彰状を受け取り、
他に記念品の盾とトロフィー、それに
日露製粉の100円のカップラーメンを
一年分もらった。


そのあと、ネコ住職はいつの間にか眠っ
てしまったらしい。
朝目を覚ますと、昨夜のことは夢では
なく、部屋の隅にはちゃんと、もらった
はずのものが置いてあった。

ネコ住職はふーむとしばし考えて、弟子
のネコ小僧を呼び、カップラーメンを
弟子のみんなに分けるように指示した。
ネコ小僧は、

「和尚さま、これ、いったいどうした
 んですか?」

と驚く。彼の師は、まさかキリスト教の
天使にもらったとは言えないので、

「ゆうべ仏さまからいただいたのじゃよ」

と言っておいた。


この話は瞬く間に寺中に広まり、ネコ
住職は「如来からカップラーメンをいた
だいたお方」として、人々の尊敬をます
ます集めるようになったという。

              おしまい

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