ネコ専務シリーズ
あくび
「4つ足の猫」は、たとえば良い気持ち
で眠っていたところを邪魔されたとき
などに、何度もあくびをして抗議の意を
表すものだが、その4つ足の猫から進化
した「2本足のネコ」(ニホンネコ)に
も、その名残りが伝わっている。

2本足のネコのあくびは、抗議や不快、
不満・文句・拒否・否定といった、
マイナスの意味をもっているのだった。


その日、ネコ専務はネコ専用チャンネル
「キャッチ」の面白い深夜番組を見た
次の日で、朝からものすごく眠かった。

その状態で会社に行き、とても重要な
会議に出席したネコ専務は、部下たちが
次期主力の新製品の販売プランの説明を
しているときに、思わずあくびをして
しまった。

普段、ネコは人前であくびをしないよう
重々気をつけているものなのだが、この
ときのネコ専務は、自分があくびをした
ことにも気づかないくらい眠かったのだ。
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