初恋
15
あれから毎日、黒中と黒中の友達とずっと一緒にいることになった



どちらかと言えば派手な子ではなかったから、悪口を言われていたとしても気にはならなかった



当然、周りはびっくりした様子で、私を省いたリーダーの子は常に不機嫌だった



黒中って良い人なのかも

そう思い始めた時



理科室から帰る途中に、障害を持っていて、自分たちと同じようには勉強出来ない子がいる教室があった



いつものように、何気なく通り過ぎようとしたら、黒中が



「お前はこの教室通わなあかんやろ(笑)」



笑いながらそう言った



黒中の友達は 苦笑いでヒドい と言っていた



私はただただ驚くばかりで、苦笑いで

「お勉強はしっかりできるよ(笑)」



なんて返したけど、実際かなりのダメージだった



そりゃあ普通の子とは違うけど、 改めて言われると悲しかった



冗談のつもりだったんだろうけど、それ以来に私は黒中を そういう人なんだ という目で見ている




そんな事があっても私は黒中と一緒にいた



1人の寂しさよりは、大分マシだと感じたから




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