初恋
ばいばい先輩とは相変わらずで、私が体育の時間は保健室で一緒に喋って、お休みの日には時々お買い物にも出かけた



どの服がいいかな、 あの服 俺好きだよ、 じゃぁそれも買おうかな、俺が出してあげるから遠慮しなくていいよ



そんな会話が出かける度に起こった



申し訳ないなと思って、今回は自分で支払います そう言っても、
女の子は甘えてれば良いから と笑いながら私に止めさせた



失礼だけど、お金をなんでそんなに持っているのか不思議だった



櫻木先輩と違って、普通の家だし、当たり前だけどバイトもしてないみたいだし、あれほど楽しかったお買い物も、何度かするうちに気を遣う時間へと変わっていった




それ以外には気にかかる事は無くて、私なんかをいつも最優先に考えてくれる ばいばい先輩のことを好きになり始めていた



黒中と一緒にいるんです そう話をした時も 自分の事のように喜んでくれた



毎日が少しずつ充実し始めた
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