初恋
様々な料理が大きなテーブルの上に乗っていた






「今日は柊城が好きなものばかり作ってみたから、子供っぽいしぐちゃぐちゃだけどごめんなさいね」






夢子さんが席に着きながら言った






「どれも綺麗で美味しそうです」






「美味いんだよ本当に。花優愛ちゃんも気遣わずにちゃんと食べなさい。…はい、じゃあ手を合わせて、いただきます」





おじいちゃんの声に続いていただきますをした後、先輩は私の取り皿にいろんな物を乗せてくれた





お礼を言ってから食べ始めた




相変わらず美味しいなあ、なんて思っているとお喋りが始まった




「もう柊城も高校生か…卒業おめでとう」




「ありがとう。まだ受かるかどうか分かんないけど」




「最初から諦めたら終わりでしょ!花優愛ちゃんも応援してあげてね?(笑)」




はい、と少し笑って返事をしたものの、そういえば私、これだけ先輩と居たのに先輩がどのくらい勉強出来るのか知らないや




すべて知りたいとかそういうのじゃないんだけれども、



ふと思っただけなんだけど、




なんだか少し、心臓が捻れたような感じがした








美味しいご飯と楽しいお喋りに包まれる空間に幸せと不安を感じながら笑った






不安というのはいくつもある






























< 235 / 238 >

この作品をシェア

pagetop