*coffret a bijoux*(SS集)
「ちゃんと神様に誓えれば
どこでもいいよ――…」



そう答えた時。



ふいにあたしの頭に、
きらめくように浮かんだ
光景があった。



(そうだ……“神様”……!)



その言葉で思い出した。



そうだよ、どうして
忘れてたんだろう。



あたし達が永遠の愛と
家族になることを誓うん
だとしたら、これほど
ふさわしい場所は他にない
じゃない。



「ゴメン、嘘。

やっぱり希望の場所、あった」



コロッと意見を変えた
あたしに、柊弥は拍子抜け
したみたいにガクッとなって、



「どっちだよ??

ったく、よくわかんねー
ヤツだな」



「あるよ、ある!

だって今思い出したんだもん」
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