恋愛温度、上昇中!
あーいやだ。
携帯と睨めっこする長い時間。
受話器の上がった楽天的なボタンだけが押せない。
私だって、やる事沢山ある。
デザインも考えなくちゃいけないし、主任という場所にいるおかげで社員の書類にも目を通さないといけない。
…仕方なくだから、仕方なく。
目を瞑って
深呼吸する。
何で、こんなに緊張しなくちゃならないのか。
たかが、電話をかけるくらいで。
そう思うと、そうだ。たかが、だ。
私は覚悟を決めて勢いよく発信ボタンを押した。