恋愛温度、上昇中!
「…知り合いか?」
関谷があたしを覗き込む。
今、あたしの顔は見ないで欲しい。
隠す様に視線を逸らしたけど、関谷は全く気にしない。
「紗織?」
っつ、だから、名前で呼ばないでってば。
熱い。頬が。
別に、関谷に名前を呼ばれたからじゃない。いや、それもあるのかもしれないけど、
『すごく似合うじゃん、やるね?紗織ちゃん』
彰俊の小さな声。関谷に聞こえたかどうかは分からないけど、動揺させるのには充分だった。