恋愛温度、上昇中!
我ながら可愛くない、なんで関谷にはこうも突っ掛かってしまうのか。思えば、いつだってペースを乱される。
「まだ9時だぞ。おまえは子供か」
それなのに、関谷は気にしない。眉を曲げるでもなく、明ら様に不機嫌になるでもない。大体、無愛想なのはいつもの事で。
「私の就寝時間に文句つけないでよ」
そう言い放って関谷の車に背中を向ける。
背中で感じた溜め息と、視線。カツン、と関谷が動く気配がする。
「……」
今は、近寄らないでよ。
あんたみたいに無差別に勝手で、溜め息が出る位綺麗な男と一緒にいたら調子狂う。
彰俊が、
馬鹿な誤解をしたのだって、あんたがそんなに簡単に気を許すから。