恋愛温度、上昇中!
静かなバーの扉から出て、どれ位歩いたのか分からない。実際、そんなに離れていないだろうし、何分も経っていないだろうけど、沈黙は体に重くて、それを嘲笑うかの様な綺麗な夜空に目眩がする。
「せっ…関谷」
久しぶりに声を出した気がするあたしはやっとその背中に声を上げる事ができた。
関谷は、
街灯の手前で足を止めると、
ゆっくりあたしに向き直って、切れ長の瞳をあたしに向ける。
こんな時なのに、本当に、どうかしてる。
夜空に溶け込むその瞳と、月夜に照らされた冷たい程整った顔立ちに、あたしは一瞬息を呑んで、
ただ、綺麗だと思った。