少年少女リアル
 しばらくすると、佳月が如何にも怠そうに登校してきた。
眉間へ刻まれた皺にも汗が光っている。長い間ずっと顔を顰めたままなのだろうか。
「暑い」という言葉を、そのまま表したような顔だ。

「で、ノリノリだった女子は五人しか来てないわけ?」

そして、八つ当たりの如く、棘のある言葉を吐き捨てる。

「やってらんねー」

確かに。
こんな少人数で決める意味はあるのだろうか。その上、来ない人に限って大抵文句が多い。
無駄骨だったかな、と後悔した。

「はいはい。来ない人はもういいじゃん! さっさと、メニューとか細かい事は決めようよ」

平野さんがそう言うと、佳月は口を結んだ。

色黒い肌と吊り目で、はきはきした話し口調から目立つ人だ。
それに、いつも向井さんとつるんでいるから、否応なしに僕の視界に入ってくるわけだった。
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