少年少女リアル
「で、どうするの?」
「何が?」
あれだけ頼み込んでいたくせに、もうけろっとしている。
文化祭、と僕が補足すると、冴木は目をぱちぱちさせた。
「なぁ、どうしても無理かな」
「佳月の事?」
コクリと頷くと、赤みがかった黒髪が揺れる。
あくまでも、「何だったら僕一人で頑張るよ」等と優しい妄言は吐かない。
「無理だと思う」
「だよなー。他を探すかぁ」
「何が?」
低い声に背中がびくりとする。冴木も驚いたのか、手首の装飾物が音を立てた。
「他を探すって?」
平野さんの顔を見ると、冴木は怯えたように笑った。