俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「……」
ま、それはそれで…。
「ああ。あの真っ白な子を自分の色に染めてみたい。そう、まるで光源氏のように…」
「死ね」
てめぇの毒牙にかかる女は可哀そうだ。
じろりと睨み付けてから、薫の存在はないものとすることにした。
二人掛けのソファへ横になった。
「おいおい寝んの? 用事はとか聞いてくんねーの」
「聞きゃ出てくんのか用事が」
「出ないけども」
…めんどくせ。
今度こそ徹底無視を決め込んで、本格的に眠りについた。
「先輩のばかっ。悠由キライんなっちゃうからねっ」
「……」
いつかシメる。
気色悪い真似しやがって…。
なお目を閉じたままの俺を見て諦めたのか、「ハアァ~…」と大袈裟なため息をつきながらようやく出て行った。
ため息ならこっちがつきたい。
ガシガシッと頭をかいて、寝返りを打った。