俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
顎に手を当て考え込みながら、リビングへ上がった。
那智兄は何気に単純だけど……。
先輩はな~、難しいからな~。
「ふーむ」
明日先輩に言ってみよっと。
それが一番だよね。また睨み殺されるかもしれないけどっ。
そう決めた次の日の朝……。
なんだかものすごくすっきり目覚めた。
鳥のさえずりで目を覚ますっていうのもいいよね…。
「おあよ~…」
目をこすりながら階段を降りると、顔を洗っていたらしい那智兄と遭遇した。
「…ブス」
「あたし実は那智兄って嫌いなんだよね」
「…………可愛い」
「じゃあ好き」
……あれ。
なんかデジャヴ?
同じような……というかまったく同じやりとりを…。
…まあいいや。
早く準備しないと……先輩が来たら待たせちゃう。