おやすみ
朝食を済ませた妻は、耳を疑うような言葉を口にする。

「さて、掃除でもしようかな~。」

「掃除って…。」

「天気も良いし、洗濯物もよく乾きそう。」

「洗濯もするの?」

「えっ…ダメなの?」

「いやっ…。ダメじゃない…。」

…一応、今日で世界が終わるんじゃなかったっけ?。

「じゃあさ、布団干してきて。」

「布団も!?」

「もう、さっきから何?」

「じゃあ…言わしてもらうけど、今日で世界が終わるんだからさ。
なんか最後にやり残したことぐらいないのか?」

「じゃあ、…なにかある?」

と、詰め寄られて…、

「……とくに…ないです。」

と答えた俺に、

「じゃあ、布団干してきてね。」

「はい。」

素直に妻の指示に従う。

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