おやすみ
しばらく、俺の顔色を伺うようなしぐさを見せて、

「…洗濯物、入れてくる。」

「…あぁ。」

そう言うと、スッキリした様子の妻は立ち上がり俺の横を風のように抜けて行く。

「あっ、そうそう。洗い物お願いね。」

今は断れないなぁと思ったので、

「喜んで。」

と、背中越しに答えた。

そして、食器を洗いながら思った。

今さらだけど、ちゃんと謝ろう。

じゃないと顔が見れない。

はぁ~、…心がなんて重いんだ。

ソファーに身体を預けて仰向けになる。

どう、謝ろうか…。

………。

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