エクスタシー~極上のオトコ!?~
「重いんだから、早く開けてよ。指がちぎれちゃうじゃない」


美穂の眉根がキュッと寄った。


「な、なに? この袋」



「サンプルだって」


美穂が私にビニール袋を押し付けた。


あまりの重さによろけそうになる。


「お、重っ……。サ、サンプル? こんなに?」


中をのぞいてみた。


化粧品やサプリ、ミニサイズの缶ビールまで入っている。


ふと、近所にあるコンビニの風景を思い出した。


夕方からレジに入っているサーファーっぽい男の子がいたっけ。


たぶん、あの店員は美穂に好意を持っているのだろう。


ルックスは悪くなかった。


けど、美穂は相手にしないだろう。




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