トライアングル・ラブストーリー
「コーヒーと紅茶どっちがいい?」
「お構いなく。すぐ帰りますので」
また部長の表情が曇る
「部長、私に何かご用でしょうか?」
「あぁ。この前のことなんだが…」
きた……
やっぱこの話かぁ〜
「俺はあいつのこと何とも思ってない。俺が好きなのは奈々、お前だけだ」
ずるい…
こんな時に名前で呼ぶなんて……
「部長…私は今まで付き合った男性には裏切られてばかりでした。
でも部長は違うと思ったから、信じていたから…だから、他の女性とキスしていたのがどうしても許せなかったんです」
私が話し終わった瞬間、私を強く抱きしめる部長
息もできないぐらい
強く、強く
「部長、苦しい…」
「あ、悪い」
そう言うものの全く腕の力を弱めてはくれない
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