汚レ唄


「じゃあ、あたしは……」

と羽香はチャーシューを1枚、器にのせてくる。




「それでは、いただきます♪」

「……いただきます」



少し細めで黄色い色をした麺をまずは数本すする。




「……あつっ」

「あははははは!蒼って猫舌だったよね」

「猫舌のなにが悪い?」


フーフーっと麺を冷ましてからすする。




旨い!!!

このコッテリ感がまた味を引き立ててる……ような気がする。





「なんか蒼に合ってるよね〜。
何気に猫毛だし、猫目だし、ついでに猫背だし(笑)猫っぽいよね」

「……全然猫っぽくねぇし」



フーフーっと羽香よりも長い時間、麺を冷ます。



「いやいや、猫だよ。蒼を動物で表すと猫だね。
野良猫」

「どこが?」

「孤独を望む野良猫。のくせに、寂しがり屋で甘えん坊……みたいな?」

「意味わかんね」


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