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施設内の資料室。

ラルフが部隊運用についての本に目を通している。

綾斗はその付き添いをしている形。

ラルフも次の作戦から分隊長としての任務を負う事になる。

誰の指示で動く訳でもない。

今後はラルフが時雨分隊の全てを取り仕切る事になるのだ。

部隊の生還も全滅も、彼の双肩にかかっている。

志願したとはいえ、責任の重い任務だ。

「今度からは僕もラルフに迷惑かけないように、キレないようにしなきゃな」

隣で綾斗が苦笑い。

「そうだな」

ラルフがゴーグルをキュッと押し上げる。

「綾斗は女性らしからぬ酷い形相で暴れまわるからな」

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