「春夏秋冬」
そんな事をしているうちにご飯が炊けたことを告げるタイマーが鳴った。
父親も降りてきて家族が揃ったところで静かにご飯を食べた。
占いでは、今日の彼の運勢は四位らしい。まずまずの成績だ。
食べ終わって、どんな風に彼女に切り出そうか考えていると、玄関でチャイムが鳴った。
きっと、あの子がやってきたのだろう。
鞄を持って下に降りて行く。玄関を開けると、いつもどおりにこやかな彼女がそこにいた。
「おはよう!今日はどう?」
「うん。普通だよ。」
「うしうし。それじゃ、いきますか!」
「うん!」
母親に行ってきます、とだけ言った。彼の母親は親指を立てて見せた。
恥ずかしいな、と思ってしまうのだが、それもこれも、どうだっていいことだ。
登校までの短い時間の中で彼女の誕生日を聞きだせるかどうか。それが問題なのだ。
しばらく歩いている。どうにも落ち着かない。
普段はぼーっとしていて、歩いているだけだったのに、今日は誕生日を聞く、という課題がある。
慣れない事だったし、勇気がいるが。あの時決めたのだ。もう、迷わない。良かれと思ってやったことに、間違いは無いはず。そう信じていた。
いつも通り笑いながら話しかけてくる少女を尻目に、会話の途切れる場面を見つけようとしていた。