「春夏秋冬」


親。

両親は、どんな事を考えていたのだろうか。

この合宿に参加する事を許してくれた両親。

かれらの胸の中には、どんな考えがあったのだろうか。今の少年には分からないのだった。



そして、一週間が過ぎた。

彼には友達ができた。


あの夜に言われた事を実践してみたのだった。

自分から話し掛けてみて、仲良くなって。将来のことを話したり、日常のことを話したり。冗談も言い合ったりして。そんな仲間ができたのだった。

全て、あの少女のおかげだったのかもしれない。


秋になった。

勉強も先が見えてきた。これを乗り切れば、あとは。まぁ、すぐに次のハードルがあるわけで、それはなんとも複雑な事だっただが。

学校生活では、あの少女と仲が良くなった。

友達も沢山できた。

今更になって、卒業する、という今になって。離れたくない、と思ってしまう彼は、進路をほぼ決めていたのだが。ある時だった。


「え?あたし?」

「うん。頭いいし、もしかしたら同じ高校なのかなって。」

「いや?キミは進学校でしょ?あたしはちがうもん。」

「・・・なんで?」

「自由な校風がいいんだよねぇ・・・。あそこは・・・。」

「偏差値低いじゃん・・・。あそこ・・・。」

「勉強だけしてたって分からない事があるんだよ。」

「・・・。」

「勉強なら、独学でもできるし。

わざわざ人が沢山いるところで孤独に勉強したりなんかしないよ。」

「え・・・。」

「アルバイトもできるし、何よりも、恵まれてるからね。あそこは。」

「・・・。」



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