溺愛ダーリン&愛しのハニー
 「どうしてもダメなのか!?俺と彼女の結婚は!?」



 俺は行き場のない怒りに心が囚われ、桑原さんを責めた。彼に訴えても状況は
決して変わることないのに・・・




 「…俺は彼女でないとダメなんだ…。俺が椎名家の当主になった意味が無くなる」



 「珪さま…!?何を焦っているのですか?落着いて下さい」


 「……」



 俺は壁に背中を凭れ掛ける。そして、その場に崩れた。俺は泣いた。


 ハニーは俺のことなんて愛してないのに唯の俺の独りよがりの愛なのに俺は
その愛に必死にしがみ付いていた。



 「珪さま!?」


 桑原さんは俺にハンカチを差し出した。



 




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