愛詩-アイウタ-
「ふぅん。それで?」



「そしたら意外に廉と趣味合って!けっこう続いちゃったんだよね」



 るぅがむすっとしてる。


 “るぅが好きだったのに”ってひぃ言ったよ?


 るぅが雨宮さんと付き合うのが悪いんじゃん?



「るぅはどうだったの?」



「オレは、光璃が佐志と付き合うもんだから当てつけに雨宮と」



「うっそぉ!?ひぃクラス同じになってからるぅのこと好きだったよ?」



 初恋は、小学校から同じだった廉だけど。でも言わない。



「それに、るぅが付き合い始めたのが先じゃん!」



「いや、光璃だろ!」



 数拍後、お互いに吹き出した。


「噂にだまされた」



「全くだよ」



「でも今、ひぃ達付き合ってるからいいよねっ!」



「光璃いつ別れたの?」



 確か、高校変わってから廉が嫌になって───。



「入学してからすぐ、かな」



「オレもそんくらい!奇遇だなぁ」


「だねっ」



 廉とるぅを比べることは出来ないけど、今るぅといて楽しい。


 “恋”したんだもん。



 当てつけでもなんでもない。本当の恋を。



「光璃達はどこまで進んだの?」
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