君と見た空。
そして、今、

「茜??大丈夫??茜?」

何度も僕は、

彼女の名前を呼び続けている。


彼女はあの公園で気を失い、

ここの病院に運び込まれた。


そして、今は、

白いベットの上――。


「ん・・・。」

彼女の目が、

ゆっくりと開きはじめた。


「茜・・・??」

「ここは??

 ・・・あぁ、病院・・・。」


もう二度と目を

覚まさないんじゃないかっていう

勝手な不安が途切れ、安心と共に

思わず、涙が出てしまった。


「ちょっと・・・遼??

 何で泣いてんのっ・・・っぇ?」


僕は彼女が目を覚ましてくれたことに

安心して、無意識のうちに

抱きついてしまった――。


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