君と見た空。
「きっともう少しでって、何で?」

涙が一気に引いていくのがわかる。


「・・・あのね、私。」


それと同時に何か嫌な予感がして、

この続きを聞きたくないと思うようになった。


けれど、一番辛かったはずの彼女が必死で

話そうとしているのを見て、

聞いてあげなきゃいけないんだとも思った。


「白血病なんだ――。」

驚きと共に、血の気が引いた気がした。


ハッケツビョウナンダ――。

頭の中で、何度も何度もリピートされる。


ハッケツビョウナンダ――。

これが夢であってほしいと、本気で願った。


「遼??」

彼女が心配してるような顔で、

僕のほうを見てきた。


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