君と見た空。
ありがとう、さようなら。。。
茜が死んでしまってから、

一週間がたった。


僕はもちろん葬式にも参加したし、

茜の死を理解することもしようとした。

黒い服で埋め尽くされる場所の中、

僕だけが、泣いていなかった――。


茜の親類やクラスのやつも、

みんな、みんな泣いているのに・・・。


どうして僕は、、、

ここに居るのだろう??


どうして茜は、、、

僕の隣に居ないのだろう??


「遼くん?ちょっといいかしら?」

涙で目を真っ赤にした茜のお母さんが、

僕に駆け寄ってきた。


「・・・はい。」


「これ、もらってくれる?

 茜の『日記帳』・・・。」

手渡されたのは、

赤い、可愛い日記帳だった。


今、その日記帳は、

僕の目の前にある――。
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