初恋は前途多難! ~朗らか社会人とメイド女子高生 【1:出会い編】
「……」

 あたしの話を、黙って聞いていたシンさん。

「――ごめん」

 そして申し訳なさそうに呟く。

「さつきちゃん、明るい子だから……そういう境遇だって分からなくて……なんか、無神経なこと聞いちゃったね。本当、ごめん」

「いいんです。――シンさんだから、あたしのことを話したんです」

 そうよね。

 シンさんだから――話してもいいかなって思ったんだもん。

「きっと、自分のことを話してもいいって思ったから、正直に打ち明けられたんだって思います」

 そうじゃなかったら、適当に誤魔化していたと思う。

「シンさんだから――です」

 うん――シンさんだから……

「……ありがとう」

 柔らかい言葉が聞こえ、そしてカップに触れていたあたしの手に、そっとシンさんの手が触れる。

「あ――……」

「ぼくにそんな大切なことを教えてくれて――ありがとう」

 そう言われながら、きゅ――と、手を優しく握られた。
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