月光レプリカ -不完全な、ふたつの-
 最後の授業が終わり、開放感が教室に広がる頃。

 あ~生徒会室に寄ってから帰ろうかなぁ。なんかプリントが気になる。

 そう考えていた時、梓が話しかけてきた。

「そういえば見た。昼休み。下駄箱」

「なに梓、日本語カタコトだけど」

 来日したばっかりの外国人みたいな喋り方の梓。

「えっと、何クンだか名前わかんないし。晃の好きな美少年」 

「だからそんなんじゃない。名前は……そ、園沢くん」

 とっさに、苗字を言ってしまった。

「昼休みにソノザワ少年を見たよ。下駄箱んとこで」

「あ、そう」

「うん」

「……で?」

「それだけ」ドヤ顔の梓。

「なぁによちょっとその顔!」

 あたしは吹き出してしまった。

「なんで笑うの!」

「だってー」

「なんだー楽しそうにしてるの」

 あたしと梓がキャッキャしてる所に今度は美由樹が来る。

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