眼鏡と私とあなた
その後、家に帰った私はベッドにもたれこんだ。
「・・・告白されるなんて初めてだよなぁ・・・」
私は眼鏡をはずした。
くそ、何も見えない。
眼鏡を拭こうとしたのだが、順番を間違えたみたいだ。
私は再び眼鏡をかけ、眼鏡ケースから眼鏡ふきを取りだした。
はぁ。
私何告白ボケしてんだろ。
かっこわるっ。
「へー、告白されたんだぁ?」
気がつくと、横には兄の佐渡(サド)がいた。
「い、いつからそこに!?」
「え、眼鏡をはずしたときから?」
「てか、何で告白されたってわかんの!?」
「そーゆー顔してっから」
お兄ちゃんには何でもお見通しなのだ。
この、ビン底眼鏡からでも。