好きだから。 *短編*
家に帰りベッドに横になる。
何でこんなことになったのか、宏樹の行動もすべてが分からない。
「はぁ…」
自分の部屋に響くため息にむなしさを感じる。
私は目をつぶり、ここ最近のことを思い返していた。
美咲ちゃんと宏樹の2ショットを見たこと。
拓也さんに告白されたこと。
…さっきの宏樹の行動。
いっそ拓也さんと付き合ってしまえば楽だろうか。
でも結局最後に浮かぶのは肉まんをくれたときの宏樹の笑顔。
もう分からない。
私が1番どうしたいのか分からない。
どうして宏樹を好きになったんだろう…。