好きだから。 *短編*
あれから、私は宏樹を避けていた。
また私の気持ちをぐちゃぐちゃにされたら頭おかしくなるもん。
空き時間にいつも宏樹とふざけてた部屋にも行ってない。
そのかわり拓也さんといろいろ話してみることにした。
拓也さんを好きになれたら、宏樹ののろけ話を聞いたって胸を痛くさせたりもしないですむし、ただの友達に戻れると思ったから。
それに、拓也さんのことそんなに知らない。
だからたくさん話してみようって思ったんだ。
今日も学内の食堂で拓也さんと話してる。
と言ってもお昼も過ぎてるから学生はほとんどいないけど。