俺様彼氏と空手彼女2
「で、後輩ちゃんに宣戦布告でもされたわけ?」
「違うから」
玲菜のわけのわからない質問に苦笑いを浮かべつつ、椅子に腰を下ろした。
いや、しかし…。
なんだか、変な勘違いをされているような…。
いや、勘違いでもないか。
コレも葵のせいだっ!
葵がお弁当作れなんて言うから!
これは、かなり前から決まったゲーム。
一週間に一度。
私が15分以内に葵の身体に一発でも空手技を当てることが出来たら私の勝ち。
一度も当たらなかった葵の勝ち。
葵が勝った場合、私が葵にお弁当を作るという、わけのわからない条件で。
今のところ、0勝83敗…。
葵に実力で勝つなんて、不可能だから。
「ま、あの後輩ちゃんに入る隙もないでしょ」
ふっ、とからかうような視線を向ける玲菜。
「な、なによ…」
「ラブラブだもんね、あんたたち。見ててこっちが恥ずかしいくらいよ。」
「えぇ!?ち、違うし!」