陰陽(教)師
「な、なんで先生が?」

「教師が生徒の家を訪問したらおかしいか」

晴明は淡々と言った。

「お、おかしかないけどあたしの場合…」

鈴子は身を乗り出し、あたりを見回した。

人目を気にしたのである。

「木下の家の事情はわかっている。だが妖怪が関わっているとあっては放っておけない」

「妖怪?」

「五島や三池たちがそう言っていたが」

鈴子にはなんのことだかわからなかった。

「とりあえず上がっていいか」

晴明が部屋の中を指した。

「あ、うん」

晴明が中に入ると、鈴子はもう一度外を見回してから急いでドアを閉め(ついでに鍵も閉め)奥へ戻った。

晴明はリビングで腰を下ろすところだった。

『夢かしら…』

鈴子は心の中で、かみしめるようにつぶやいた。

憧れの先生が自分の部屋にいる。

カバンを置き、ネクタイをゆるめている。

『まるで新婚さんみたい!』

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