陰陽(教)師
鈴子は首をかしげた。

「五島や要も同じようなことを言っていた」

「明菜ちゃんたちも?」

明菜や大吾には嵩史のような能力はない。

それがなぜ?

「木下は妖気の正体が何か見当つくか」

そう問われ、鈴子は首を振った。

「そうか」

晴明は式盤から目を離さず、式占を続けている。

その間、鈴子は自分なりに考えてみた。

明菜たちは晴明に、鈴子の具合が悪くなったのは、妖怪のせいだと告げたらしい。

しかし先ほど見舞いに来た時は、そんな話は一切してなかった。

どうやら晴明をここに来させるためにウソをついたらしい。

『ということは…』

ここで鈴子は、明菜たちが気を使ってくれたのではないかという結論に達した。

『これって、チャンス!?』

晴明と2人きりになれる事など、学校でも滅多にない。

『こ、この機会はぜひ生かさなくては!』

まずはもてなしからと考えた鈴子は、台所へと向かった。

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