陰陽(教)師
「自信満々だな、先生」

嵩史が言った。

「でも、前の先生はだいぶ苦労してたみたいだったぜ」

「なんだ三池、心配してくれるのか?」

「そうは言ってねーだろーが!」

「ツンデレだな、三池」

「いい加減にしろ!」

「三池、そろそろ気づきなさいよ」

鈴子は嵩史に諭すように言った。

「あんた、先生にからかわれてるだけだって」

『わかってるよ!』

嵩史の口は確かにそう言っていたが、それは言葉にならなかった。

怒りのあまり、声が出なかったようである。

「冗談はこのへんにしとくか」

晴明は教壇から降りた。

うって変わって、真剣な表情で三人を見る。

「お前らを受け持つ以上、俺の実力(ちから)を見せとく必要がある」

晴明はちらりと、教室の時計を見た。

時計は夕方の5時すぎ。

外はすでに夕闇に包まれている。

「三人とも、この後俺に付き合ってもらえるか」

「先生、それって…」

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