陰陽(教)師
「ママが言ってた」

再び鈴子が口を開いた。

「ここに住むことにしたのは、霊的な力が強かったからだって」

「魔術師には都合いいだろうな。妖怪にだって、それは当てはまる。気候がいいと言うべきかな」

「確かにそれは言えると思うぜ」

嵩史が言った。

「この土地にゃ、オレが知ってるだけでも結構な数の妖怪が住んでるからな」

「中には人間社会に溶け込んでるのもいる。お前らのように、学校に通ってる者もいる」

晴明はそう言って嵩史と鈴子を見た。

「そんな生徒を受け持つのが、俺や矢尾先生の仕事だ」

「迷惑な話だよな」

嵩史は歩きながら、手を頭の後ろで組んだ。

「別にオレら悪いことしてるわけじゃないのに、保護観察処分だぜ」

「俺は保護観察官じゃない。教師だ」

晴明は首を振って否定した。

「若い連中は己の正体がバレるようなことを平気でしでかすからな。監督指導が必要なんだ」

「別にオレ正体がバレるようなことしてねーぜ」

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