陰陽(教)師
「人聞きの悪いこと言うな」

「だってここぞって場面で、木下が一番喜ぶこと言ったじゃねーか」

「気のせいだ」

晴明は式盤を見ながら言った。

式占に集中したいというのは本当だったようだ。

一方、天井に向かった鈴子に、虫怪たちが反応した。

数匹が顎を打ち鳴らして、鈴子に襲いかかる。

鈴子はその虫怪たちに向かってブレスレットをかざした。

するとブレスレットにはまった石から光線が発射され、虫怪たちを次々と撃ち抜いた。

それを見た残りの虫怪たちは、鈴子の正面を避け、上から下から、また背後から襲いかかった。

だが、ブレスレットにはまっていた三つの石が次々に飛び立ち、鈴子の体を守るようにして、螺旋状に回った。

虫怪たちは石の一撃をくらい、次々と霧散していった。

「すんげーな、木下」

戦況を見ていた嵩史が感嘆のタメ息を漏らした。

「いや、すげーのはあの石か」

「あれは天眼石だな」

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