もう一度、隣に。


「あ、椎香大丈夫?」


「うん、ちょっと飲みすぎたみたい。」


席に戻るとお酒の強い美樹があたしの心配をしてくれた。


「てか…、泰介と一緒に戻ってきてたけど…どうしたの?」


不思議そうに聞いてくる美樹。


「外で涼んでたら偶然会ったの。
びっくりしたけどまぁ普通に話せたよ。」


冷静ぶって言ってみたけど本当はドキドキしたし、今は連絡が取れるようになったことに舞い上がってる。

テンションが少し上がったあたしは調子に乗ってまた飲みすぎてしまった。


─────

「きもちわるい~」

「ばか~。酒は飲んでも飲まれるな!」


飲みすぎたあたしは、お開きの時間には飲みすぎてすごく気分が悪く、美樹にお説教をくらっていた。


「おい椎香大丈夫かよ?」
真っ赤な顔のあたしの顔をのぞくようにして来たのは大樹。

「んー?ふふっ、だいじょーぶ!」

「…本当に?送ってこーか?」

心配してくれる大樹に美樹が賛同する。

「じゃあ遠慮なく~」


大樹に支えられるように立ち上がると泰ちゃんが歩いてくる。


「大樹、椎香は俺送ってくよ。」

大樹にそう言うと、泰ちゃんがあたしの腕を握ってきた。

酔っていてほとんど覚えていないけど、ちゃんと送ってくれたみたいで、朝目が覚めるとあたしは自宅のベッドにいた。

“何か悩みあったら連絡しろよ!何もなくても連絡しろな!”

テーブルの上にある紙に、男らしい字で書いてある。

「悩みって…泰ちゃんのことなのにな…。」

ふっと笑いながらその紙に向かってつぶやいた。
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