honey blood
俺たちの存在は世間には極秘になってるわけで。



当たり前のようにコイツも俺が何者なのか知らない。



「なんでもするって言ったよな?」

「いっ…たっけ?」

「食うぞコラ」

「ごめんなさいっ!!言いました…」

「じゃあ少し我慢しとけ」

「なにを!?いっ…」



ガブッと人差し指に噛みついた。



うわっ…。



ヤバいくらいあめぇ…。



こんなうまいの初めてだ…。



「なに…してんの…?痛いっ…」



久しぶりに理性なくしそう…。



もっと飲みてぇな…。



だけどセーブしなきゃコイツのこと、殺しちまいそうだ…。



「痛いってばっ!!離してよ!!」

「ん…、ごちそうさん」

「あんた…なんなの?なにしたの!?」

「なんなのって…、ただのヴァンパイア」

「ヴァン…パイア…」



瞬きが多くてさっきよりもアホ面。



今日はスゲーいい日だ。



こんなうまいもんに出会えたんだから…。



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