honey blood
ゆっくり歩いて廊下側のいちばん後ろの席に座ろうとした。



その時にガラガラッと開いた後ろのドア…。



うわっ…。



「「あっ…」」

「遅かったわね、紫。遅刻よ」

「この女のせいで遅れた」

「そう。来ないかと思った」

「そのつもりだった」



朝のアイツだよ…。



まさか同じクラスだとは思わなかったです。



正直、危機感ってのを感じとります!!



「おはよう紫~」

「あぁ…」

「林さんと知り合い?」

「ちょっとな…」



めちゃめちゃ見てるよ…。



視線が怖くて動けないですってば…。



「な、なに?」

「報酬がまだだったんだけどなぁ?」

「なんのこと!?人違いですよ?」

「匂い」

「匂い…?」

「さっきと同じ甘ったるい匂いがしてんだけどなぁ?」



そんなこと今まで言われたことないし…。



まず香水の類は着けてないわけで…。



近寄ってきたソイツが首にスッと手を伸ばした。



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