honey blood
絞められるっ!!



そう思ったのにソイツはあたしの首筋を撫でた…。



ゾクゾクっと背中に走る痺れにも似た感覚…。



「俺の名前は桐原 紫」


「むらさ…き?」

「今日からお前は俺のエサだ」



え、エサ!?



もっとマシな言い方ねぇのかよ。



俺の女とまではいかなくてもさぁ、さすがにエサって…。



「あたしはメシじゃねぇよ」

「メシだ」

「ふざけんな勘違い金髪ヤロー!!」

「噛み殺されてぇの?」



なにを言ってるの!?



さっきからエサとか噛み殺すとか!!



お前はどこぞの野犬ですか!?



「紫、やめなさい。ホームルーム始めるから」

「了解。逃がさねぇから覚悟しとけ」

「紫!!」

「はいはい…」



に、逃げたい…。



ってかこんなクラスのど真ん中でなに恥ずかしいことしちゃってんの!?



転校初日から最悪かもしれない…。



昨日に引き続き、厄日ってヤツ?



先行き不安すぎだから…。



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