秘密
 

SIDE.今野珠子
 



 
その翌日、悠平は学校を休んだ。不思議に思った珠子は、どうしたのかと悠平にメールを送ったが、返信は未だない。
 

 
「美百合ー、今日はご飯一緒に食べても良い?」
 

「あ、そっか。今日は門田君休みだったっけ。風邪でもひいたの?」
 

「それが連絡がないの……。お弁当もいつものように作ってきたのに」
 

「ふうん」
 

 
友人の美百合も不思議そうに首を傾げたが、珠子自身も分からないのでどうしようもない。
珠子は美百合や他の女子に混ざって昼食を済ませた。
 

 
「あ、そうだ珠子!音楽の雨宮先生、結婚するんだって!」
 

「え?……」
 

 
思いの外、噂は流れているらしい。
珠子は思わず箸を止めた。女子達はただ意外そうに騒いでいる。
 

 
「結、婚?」
 

「うん、もう赤ちゃんもいるらしいよ。そう言われてみれば、少しお腹が目立ってきてるもんね」
 

 
美百合や他の女子の声が体に響く。
珠子は適当に頷きながら、悠平の心配をしていた。
 

 
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