秘密
SIDE.門田悠平
会う回数を減らそう。
そう言い出したのは、俺だった。
リハビリの期間が必要だったのだ。俺も先生も、お互いに。
離れることができる為の、リハビリだ。
好美が校内放送で悠平を呼び出した。
悠平はいつものように席を立ち、珠子の方を見ることもなく教室を出る。珠子はそれを、ただ見ていた。
悠平はゆっくりとした足取りで、宿直室まで向かう。
「失礼します」
宿直室に入ると一応声をかけて、好美が顔を覗かせるのを確認した。
「門田君、待ってたわ」
「うん……」
悠平が微笑んで、後ろ手に引き戸を閉めるのを見ると、好美は嬉しそうに悠平のそばへ駆け寄った。
好美の腹の膨らみが目立ち始めた。初夏である。