秘密
 

SIDE.門田悠平
 



 
一週間に一度というペースで、悠平は好美に会っている。
以前は、毎日と言っても良い程二人は宿直室で会っていたが、悠平が「会う回数を減らそう」という提案をしてから、一週間に一度会うことが普通になった。
 

その代わりに、悠平は珠子と二人で過ごすことが多くなった。
 

 
「タマ」
 

「何?」
 

「明日、さ」
 

「……?」
 

 
金曜日の昼、悠平は珠子と一緒に教室にいた。
 

夏休みが近付いた最近では、教室内で悠平と珠子が一緒にいる風景が当然のようになっていた。
夏が近付くにつれ、非常階段は風が抜けにくく蒸し暑い。冷房が効いている教室で、珠子の作ってきた弁当を囲む。
 

そんな、昼時のことだった。
 

 
「明日の土曜日、俺んち来ない?」
 

「俺んち、って……」
 

 
ああ、恥ずかしい。
部屋に誘うくらいで、いちいち恥ずかしがることはないのに。
 

珠子はぽかんと口を開けていた。
 

 
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