秘密
SIDE.今野珠子
どうしよう。
門田君のお家へ誘われてしまった。
その日の午後、珠子はぼんやりとした状態で過ごした。
美百合が不思議がっていたが、言えば冷やかされるだろうと思い言わなかった。
そして翌日、珠子は悠平の部屋に行く為に、悠平の指定した駅で待っていた。
その駅まで悠平が迎えに来ることになっている。
「……。」
あまり来たことのない土地に、珠子は悠平の迎えを心待ちにしている。
暫くして、ペタペタと足音がし始めた。その音の方を見ると、悠平がこちらへ向かってきている。
「ごめん、待たせて。」
「ううん。大丈夫」
夏休み前のこの季節は、やはり暑い。
制服とは違い、洒落たTシャツを着ている悠平にドキドキしながら、珠子は悠平と歩き始めた。