秘密
SIDE.門田悠平
珠子がソワソワとして落ち着かない様子を、悠平は気にもせず歩いた。制服姿ではない珠子に、悠平もまさ新鮮さを感じていたからである。
駅から出た道を左折し、暫く歩くと横断歩道がある。そこを渡って住宅地に入り、また暫く歩くと悠平の暮らすアパートが見えた。
「ここだよ」
「あ、」
高校生男子が、一人暮らしをするのに利用するのはどんなアパートだろうと思えば、意外にも小綺麗なものだった。
階段を上がり、二階へ向かう。
二階の部屋へ繋がるドアが三つあり、悠平の部屋は一番奥の部屋だった。
「どうぞ」
「お邪魔します……」
ドキドキしていた。
先生を部屋に呼んだ時には、緊張やワクワクした気持ちがあった。
だけど、ドキドキは、なかった。